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CRMを「ツール導入」で終わらせない!顧客と長期的な関係性を築くための「情緒的エンゲージメント」設計

2026.02.06 INFORMATION

■1. はじめに:なぜ、多くのCRM施策は「空振り」に終わるのか
現代のマーケティングにおいて、CRM(顧客関係管理/Customer Relationship Management)の重要性を否定する企業はいないでしょう。
しかし、その実態はどうでしょうか。「多額の費用を投じてシステムを導入したが、メルマガの配信ツールになっている」「ポイント制度を導入したが、単なる値引きの原資になっている」といった悩みをよく聞きます。
当社がデータ活用コンサルティングの現場で目にするのは、CRMの本質が「ツールの運用」にすり替わってしまっている現状です。
CRMとは本来、ポイント制度や会員ランク、顧客データベースそのものを指す言葉ではありません。それらはあくまで手段であり、本質は「顧客との長期的な関係性を築き、最終ゴールに導けるユーザーを増やすこと」にあります。
本記事では、当社がコンサルティングにおいて提唱している「顧客体験の設計図」をもとに、CRM戦略に求められる視点を整理します。

CRM設計の定石

■2. CRMのゴールを「関係の密度」で定義する
CRMの役割をマーケティング観点で具体化すると、新規ユーザーを場当たり的に獲得し続けるのではなく、既存ユーザーとの接点を深め、「ロイヤルユーザー」へと育てることにあります。このプロセスを経て初めて、広告収益や有料課金、送客手数料といった「最終的なマネタイズ」が安定的に実現します。
そのため、CRMのKPIは単なる「今月の売上」ではありません。その前段階にある「エンゲージメント(関係の密度)」を数値化し、モニタリングしていく必要があります。

■3. 「機能・習慣・情緒」の3段階ステップアップ
顧客は、ある日突然ロイヤルユーザーになるわけではありません。サービスが提供する価値を段階的に認識し、利用を習慣化させるプロセスが必要です。当社では、この成長プロセスを「機能→習慣化→情緒」という3つのステップで整理しています。

STEP 1:機能的価値(きっかけの創出)
第一段階は、サービスが提供する根源的な利便性をユーザーが認識するフェーズです。例えば「知りたい情報がすぐに見つかる」「課題が解決できる」といった実利的な価値がこれに当たります 。優れたUI/UXやコンテンツを通じてストレスのない体験を提供し、サービスを利用することをポジティブに捉えてもらうことが、すべての始まりです。

STEP 2:習慣化(日常への定着)
利便性を感じたユーザーを、次に「習慣化」へと誘い込みます 。ここでは、繰り返し利用したくなる機能的な仕掛けが重要です。具体的には、ポイントの獲得・利用や、定期的にチェックしたくなる機能の提供、適切なタイミングでのPush通知などが有効な要素となります。 ここで注意すべきは、会員ランク制度などのロイヤリティプログラムを「ただユーザーを分類するだけ」のものにしないことです。一度利用しただけのユーザーに「あなたはレギュラー会員です」と通知が届くような、ユーザー視点での違和感を取り除き、自然な形で2回目、3回目の訪問(リテンション)を促す設計が求められます。

STEP 3:情緒的価値(感情的なロイヤル化)
習慣化の先に目指すべきが、情緒的つながり(感情的なロイヤル化)です。自分に合った情報提供を通じて、ユーザーに「心地よい」「信頼できる」と感じてもらう段階です。 この「好き」や「信頼できる」という感情が育って初めて、サービス側からの提案(マネタイズへの導線)が抵抗なく受け入れられるようになります。

■4. デバイス特性とフェーズに合わせた戦略実行
戦略を具現化する際には、Webとアプリの使い分けといったチャネル設計も不可欠です。例えばWebはSEO対策により新規ユーザーを広く集めることに適していますが、再訪問の促進にはハードルがあります。一方でアプリは、Push通知などを活用した高いリテンション力を持ちます。 これらを無計画に並行開発するのではなく、「Webで集客し、関係を深めるためにアプリへ誘導する」といった、エンゲージメントの導線を引くことが、効率的なCRM構築の鍵となります。

■5. 成長フェーズに合わせたKPI設計
また、KPIもサービスの成長フェーズに合わせて変化させるべきです。リリース当初は新規獲得の効率を追い、成長期には既存ユーザーの継続率や機能別利用率を注視し、成熟期に入ってからマネタイズへの誘導率を本格的に追いかけるといった、時間軸を持った戦略設計が重要です。

■6. おわりに:データ活用コンサルティングとしての提供価値
当社は、単なるDB構築やツール導入支援に留まらず、今回ご紹介した「機能・習慣・情緒」のフレームワークを各社のビジネスモデルに当てはめ、具体的なKPI設計から実装までを一貫してサポートしています。顧客との絆を深め、LTV(顧客生涯価値)を最大化したいと願う企業の皆様とともに、次世代のCRMを創造していきたいと考えています。

■データ&マーケティング株式会社とは
データ&マーケティング社は、データから潜在的なポテンシャルを抽出し、スピーディーで正しい意思決定に導くデータ活用推進をサポートしています。
データ分析基盤の構築から、データを可視化するBIの構築など、経営層がスピーディーに意思決定するためのダッシュボードや、現場の手作業を無くしデータドリブンな施策実施やサービス開発を可能にするデータ分析のアウトプット・レポーティング開発など、ご要望に合わせてソリューションを提供しています。 データ分析者の養成や組織開発などもお気軽にご相談ください。

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2026年2月
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